わかる人は少ないと思うけれどね
牛肉100パーセントのはずの「牛肉コロッケ」に「豚ひき肉」が使用されていた、いわゆる「ミートホープ事件」。
内部告発に端を発したこの事件で、考えさせられるのは「牛ひき肉だと偽って、豚ひき肉をつかっても、消費者は気がつかなかった」ということだろう。
誰も気がつかないのであれば、どこかが同様の手口で、偽装することが可能だからだ。「ミートホープは氷山の一角だった」でないことを願いたい。けれども、誰も気がつかないのなら、その可能性もある。
私は、米のごはんを食べるよりも、はるかに「ハンバーガー」を食べることが多い。今日もマクドナルドで、7月19日まで限定発売されている「メガテリヤキ」(330円)を食べながら「自慢じゃないけれど、牛肉と豚肉の区別くらいはつくよ」と毒づいていた。
すると一緒にいた知人は「その肉が豚だったらどう思う!?」と怪しげなことを言い出した。
「豚肉のほうが単価が安いから、ミートホープは偽装したんだろ? そんなことあるわけ? 」私の言葉をさえぎった知人は「そのテリヤキの肉は、まちがいなく豚肉だ!!」と自信満々だ。
そこで、マクドナルドの広報にあたるコミュニティ部へ問い合わせてみた。
「たしかに弊社のテリヤキに使われているパティは、豚肉にスパイスなどを入れて、加工したものです。使用している肉は、豚100%です。『朝マック』として販売している、ソーセージマフィンなどに使用されているものと内容は同じもので、パティの形が、多少楕円形になっているというだけのちがいです」
驚いた。ひんぱんに食べている「テリヤキ」のパティが、豚であることさえも気がつかないなんて。
「メガテリヤキ」以前に発売されていて、売り切れ騒動にまで発展した「メガマック」では、パティが4枚使用されていた。
だが、この「メガテリヤキ」は「メガテマック」と「メガ兄弟」であると名乗っていながら、パティが2枚しかない。私は、この事実に6月8日の発売以来、ずっと憤慨していた。
だが、牛肉と思い込んで、豚肉であることもわからなかった私。
「マクドナルドさん、味もわからないのに生意気いってごめんなさい」という気分だ。